紫色の作品は「昨日のパンジー」と題された作品で、先日ご縁をいただきました。足立さんの作品たちはどれもご自身の目で"見た"ものや絵具の混じり合いから光を探り出す様な作品が特徴的ですが、このパンジーの作品はその両方がミックスされたおもしろい作品でした。パンジーのこっくりとしたビロードの様な紫色の部分を見つめていると花の香りを感じますし、単純に色面としても楽しめます。
DM用の作品となりました「TODAY❇︎」は、額縁を乳白色の木の縁に変更しました。
こちらが最初につけていた額縁ですが、こうして少し変えるだけで印象もだいぶ変わります。
こちらも先日旅立ちました「雨の日の屋上」。雨の降る日、窓越しに眺める屋上の景色は、屋上の床面に溜まった水たまりのばしゃりとした感じや窓ガラスにつく水滴、手を触れると体温で曇りそうな窓の硬さ冷たさまで伝わってきます。兄弟絵もございましたが、そろって旅立ちました。
こちらの作品は何に見えますでしょうか。
抽象画?幾何学模様?
答えはこの作品を面白くご覧くださった方の数だけありますが、
作家が見つめたものの正体をお話し致しますと、こちらはとある中華屋さんを窓越しに眺めた風景なのだそうです。
そう聞いた瞬間に、青磁色の器が見えてきて、
黒い線は、あ、張り紙の剥がし跡!
っと急に具体的な情景の立ち上がる面白さを体験しました。
具体的な情報を消して、色や形のリズムとしても楽しめる、素敵な一枚でした。